グローバル・ニュース 2008年10月号(2)

グローバル・ニュース 2008年10月号(2)

第15回 ISO/TC207(環境管理)総会開催
−ISO14005(EMS段階的適用の指針)がDIS回付へ−


2008年6月21日~28日にかけ、コロンビアのボコタにおいて、ISO/TC207(環境管理)総会が開催された。本総会には、36ヵ国、5機関から約180名が参加し、日本からも寺田博団長をはじめとして16名が参加した。EMS段階的適用の指針「ISO 14005」 のDIS作成、また日本発の規格化提案「マテリアルフローコスト会計」の第1回会合が開催されるなど、多くの動きが見られた総会となった。主要な項目は以下のとおり。

1.ISO14005 ─環境マネジメントシステム段階的適用の指針─


ISO 14005」がいよいよDIS(国際規格原案)段階を迎えた。同規格は、小規模企業を対象としてISO14001要求事項をいくつかの各段階に分け、この段階的を一つずつ構築していくことで、最終的にISO14001と同レベルに達することを目的としたガイドラインである。

現在までの審議状況は紆余曲折を経ており、特にCD2(委員会原案)段階では日本、イギリス、カナダなどの主要国がCD2に対して軒並み反対を表明。投票の結果、賛成多数となったものの、議長がDIS承認を拒むという事態になった。一時は暗礁に乗り上げるかに見えたが、本総会において反対国の意見を踏まえ、DISを作成。今秋各国へ回付される予定である。規格 発行予定は、当初2009年としていたが、現在では2010年4月をターゲットとしている。

2.ISO14006 ─エコデザインの指針─


「ISO14006」はスペインから提案され、2008年5月にNWIP(新規業務項目提案)が可決、SC1で新たにWG4を設置して審議を行うこととなっている。

今後は2008年10月に第1回会議が開催される予定であるが、既存のISO/TR14062(環境適合設計)、IEC62430(電気及び電子製品及びシステムの環境問題に配慮した設計)との整合化が議論の争点となりそうだ。

3.ISO14051 ─マテリアルフローコスト会計─


「ISO14051」は日本から提案され、2008年3月にNWIPが可決、新たにWG8を設置して審議を行うこととなっている。マテリアルフローコスト会計は、製品の製造プロセスにかかわる生産コストに関して、製品製造プロセスの過程で産出される廃棄物(Negative Product)のコストをも算出し、廃棄物の削減を考慮するものである。

本総会は、第1回目の会合となり、事前に回付された予備的作業文書に対するコメントを検討した。規格発行は2011年3月を予定している。

4.ISO14066 / WD2 ─温室効果ガス排出に係る検証機関の要員に対する要求事項─


「ISO14066」は、排出量検証を行う審査員に対する要求事項を規定する規格である。本総会では、WD1(第1次作業原案)に対するコメントをレビューし、WD2(第2次作業原案)を作成した。

同シリーズのISO14064(排出量検証のあり方)、14065(検証機関の要求事項)はすでに発行済みであり、環境省の「自主参加型国内排出量取引制度」のガイドラインも準拠している。ISO14066 についても将来的には国内排出量取引制度の審査員資格要件となることが予想される。

<グローバル・ニュース 2008年10月号掲載>

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