グローバル・ニュース 2009年1月号(7)
JIS Q 17021(ISO/IEC 17021)の序文を読み解く
社会に価値ある有効なQMSの審査のために
審査登録機関協議会(JACB)が2008年11月14日、「JIS Q 17021(ISO/IEC 17021)の序文を読み解く −社会に価値ある有効なQMS の審査のために−」と題した報告書を公表した。
JACBでは、毎年「社会の期待に応える審査」、「QMS
の有効性を審査する」、「ISO/IEC 17021から見た不祥事報道対応アプローチ」などの報告書を公表してきたが、2008年度は審査の信頼性に社会的な関心が集まっていることからJIS Q 17021の序文に基づく「有効性審査」を取り上げた。ただし、この「有効性審査」という言葉は、審査をする対象組織のQMS の有効性を調べる審査という意味と、その審査の有効性ということの両面を取り上げる事が必要であると考え、「組織の
マネジメントシステムの有効性についての有効な適合性審査」と読み替え検討することになったという。ただし、本報告書はJACBの意見表明であり、機関決定事項でない。
報告書では、JIS Q 17021序文についてパラグラフごとにその意図するところを詳細に検討しているが、結論としては、ISO/IEC 17021の序文を丹念に読み解いた結果、組織のマネジメントシステムの有効性について有効に適合性審査を実施するための中心的な原則は第5パラグラフの次の記述にあることが理解された。
マネジメントシステムの認証は、組織のマネジメントシステムが次のとおりであることの第三者による実証を提供する。
a)規定要求事項に適合している。
b)明示した方針及び目標を一貫して達成できる。
c)有効に実施されている。
このパラグラフから読み取れる結論として、形式的な適合性審査を行うのではなく、
−組織が現実の組織の規模や事業の性格を重視して構築したマネジメントシステムが、規格の規定要求事項に適合しているか、
−組織のマネジメントがそれを実行して達成する能力があるか、
そして、サンプリングの制約はあるものの、
−製品品質が、規格が目的としている顧客要求事項や法令・規制要求事項を実際に達成しているのか、
を評価し、もし不適合な観察が見られたとしたら、その事象だけに終わることなく、それがマネジメントの能力不足、システムの問題に由来していないのかを冷静に評価する姿勢が大切であり、そして、組織の顧客に対しての説明責任を常に認識しながら審査を進めることが大切であることが理解されたという。
<グローバル・ニュース 2009年1月号掲載>

