グローバル・ニュース 2009年10月号(6)

グローバル・ニュース 2009年10月号(6)

第三者の視点による評価が、
必ず組織に役立つという普遍の真理を知って欲しい

(株)グローバルテクノ/国際システム審査(株) 代表取締役社長 砂川 清栄 氏


−本年10月1日付でグローバルテクノの社長兼務で国際システム審査(株)(ISA)の社長に就任されましたが、まずISA 社長としての抱負からお聞かせください。

ISAは企業の規模、事業環境を踏まえた審査、納得のいただける価格、コミュニケーションを重視し現場重視の小回りの効く審査を行っています。今回東京、名古屋の審査事業部の経営統合で、グローバルテクノとのグループ力を強化し、コンサルタントの方々、お客様からの紹介方式等を推進し、共存共栄の旗印のもと、さらに皆様のお役にたてるよう活動して行きたいと思います。

−ISAの審査の基本スタンスをお教えください。

「適合性」と「有効性」審査が求められますが、「適合性審査」では、規格要求事項のチェックという杓子定規な審査ではなく、お客様のマネジメントシステム(以下、MS)がISOの意図している目的を取り入れ、運用されているかどうかという視点が重要と考えています。

また、規格解釈の間違いや、活用方法が正しくないことに起因する不適合であれば、規格の正しい解釈を伝えることで是正に結びつけます。究極的にはお客様のMSの改善に結びつけることが審査登録制度の本来目的にも合致すると思います。

−よく言われる「経営に役立つ審査」についてはどうお考え でしょうか。

経営者の方々はMSの要求事項を実行するために経営されているのではありません。良い経営を行うための仕組みづくり(品質・環境・安全・情報セキュリティ等の管理体制の充実)に活用しているのです。その仕組みに対して第三者から見た視点での正当な評価は、受審組織にとっての仕組み、業務プロセスの改善に大いに役立つという真理は普遍です。そのお手伝いをと考えています。

そのためには第三者の視点、つまり、指摘の正しさを裏付ける審査員の日々の研鑽や努力が非常に重要な要素になることは言を待ちません。

−最近「有効性審査」が声高に叫ばれていますが、この点についてのご意見をお聞かせください。

システム、プロセスを形だけ整え、実行されていなければ有効に機能していない(形骸化)ことになります。その点を審査するのが「有効性審査」であると、単純に割り切るべきです。概念を肥大化させず、組織が実務的に有効な方法でMS要求事項への対応を考えられるよう、審査を通じて理解していただくことが肝要です。

−MS構築のポイントはある面で管理責任者にあると思いますが、その点については。

管理責任者は、管理者としてのリーダーシップ、経営管理の知識等を備えた上で、ISOの要求事項を「正しく解釈し組織に応用できる能力」が必要です。言い換えれば、規格の知識だけを振りかざすのではなく、ISOを仕組みにどう役立たせるかを考えてシステムを構築し、維持・改善していく能力が求められます。

規格では内部の管理者層から任命するよう求めていますが、小さな組織では内部での人材の確保ができない場合が多いと思われます。したがって個人的にはこの規格の要求事項は正しいとはいえず、外部の人材も容認すべきと考えます。

自社に不足している人材は外部に頼るしかないのが現実で、その活用は組織にとって必要なことです。これを規制するのは行き過ぎた要求事項だと思えます。これは一つの例えで、要は「規格に振り回されることだけは避けたい」と思います。

−本日はありがとうございました。


砂川 清栄 (すながわ せいえい)

1945年生まれ。1971年、カナダ・クインズ大学入学。修士号 取得後、MONENCOコンサルタント日本支社副社長、(アメリカ)自動車・産業用空気工具製造会社日本支社技術部長・品質管理責任者を経て1992 年に㈱グローバルテクノ設立。ISO研修機関の草分けとしての地位を確立。2009 年10 月、国際システム審査(株)の社長に就任。東京中小企業家同友会(中野支部)、盛和塾(横浜)会員。

<グローバル・ニュース 2009年10月号掲載>

ISO研修はグローバルテクノ