グローバル・ニュース 2010年1月号(4)

グローバル・ニュース 2010年1月号(4)

【 国際システム審査認証取得事例 ISO 9001:2008 】
認証機関変更を契機に、ISOで全社の一体感を醸成し、
「匠の技」による創造する技術者集団を日指す

株式会社中川製作所 代表取締役社長 茶圓 健四氏/執行役員専務 森園 利秀氏


2009年11月の定期審査を境に、大手審査会社から国際システム審査(ISA)へ認証機関を変更されました。この変更に合わせ鹿児島の樋脇工場に加えて、神奈川の本社工場も認証範囲としています。範囲拡大の理由を教えてください。

森園:当社は精密部品加工メーカーで、お客様の図面に基づき半導体機器、測定機、通信機のパーツを製造しています。この不況で営業部門に顧客開拓指示を出しましたが、「ISOを取得していますか」との声が多く、本社も取得という考えに至りました。また、不況で仕事量が減っていたこともあります。繁忙期でしたら無理でした。

茶圓:樋脇工場は2008年2月に他の認証機関から取得していますが、地方工場はどうしても本社との“差”を感じてしまうので、拡大認証取得することで一体感を醸成したかったこともあります。

― 認証機閑をISAに変えたのはどうしてですか。

森園:多額の費用をかけられない状況の中で、元の大手審査会社とISA、二つの認証機関の見積り比較をしました。樋脇工場単体での更新費用よりも本社を含んだlSAさんの費用が安かったので、決めさせていただいたのが最大の理由です。もう一つは、認証機関が異る問題や、樋脇工場の更新審査が来年の2月なので移転により本社も含んだ審査を一挙にできる、というタイミングの問題もありました。

― 範囲拡大に伴うシステムの再構築はどのように進めましたか。

森園:樋脇工場の品質マニュアルがあり、それに則って本社用規定を作る方法を採用しました。何もかも作らなければならないなら半年ではできなかったと思います。

― システム再構築にあたってご苦労はありましたか。

森園:本社では自然に工程が流れていたのに、様々な書類や記録を作る必要があるため抵抗があったのは事実です。しかし開始しますと当初反対していた従業員がしっかりやってくれました。

茶圓:構築の途中で「中途半端にやるな」という逆療法を使いましたが、「社長からああいわれたんじゃ面白くない」と反発しつつ猛烈に勉強して協力してくれました。これには負けました(笑)。

― ISAの審査について感想をお聞かせください。

茶圓:審査員の方を食事にお誘いしたのですが、そういうことは一切されていないと断られ、厳しい方だという印象を持ったため、審査ではこちらがかなり緊張しました。ところが実際の審査では和ませていただいた上、説得力があり、上手に進めていただいたと思います。

― 認証範囲拡大の効果をお教えください。

茶圓:問題があったら会議を設けて結果を出し、是正することが自然にできるようになりました。しかし、ISOを取得したことですべて上手く行くと思うのは大間違いです。システムが機能しているか監督しないと元の木阿弥になります。いかに維持していくかがポイントです。

― これからの課題は。

茶圓:現在、本社では樋脇工場の工程管理票をアレンジして作業をしていますが、単品、試作品など1日30点ほどの図面が入るため、対応した工程管理をしなければならないと考えています。従前から自動機と汎用機の使用に加え職人技による製品精度がお客様から高い評価をいただいていましたが、さらに改善してより高い評価をいただけるようにしたいと思っています。

― 最後に今後の抱負をお教えください。

茶圓:私の仕事は従業員が会社のファンになるようモチベーションを上げることですが、創業38年目でこのような大不況を経験し、さらに自信がつきました。役員もそうです。lSAの認証移転審査後、まだ1カ月しか経過していませんが、定期審査もうまく活用して、一層中身の濃いシステムに改善したいと思います。

― 本日はありがとうございました。

(株)中川製作所 精密機械加工部品製造

1971年、横浜市港北区で創業。1980年鹿児島県川内市に工場設立。2000年、本社を大和市に移転。2001年、川内工場を鹿児島県薩摩郡樋脇町に移転、現在に至る。売上8億3000万円(2007年2月)、従業員63名。

<グローバル・ニュース 2010年1月号掲載>

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