特集 ISOとは何か 新入社員のためのISOガイド2006
その他の審査登録制度
今まではISO9001及びISO14001をメインに審査登録制度について説明してきたが、他の分野においても同様の審査登録制度が存在する。その中から主要なものを、その制度内容と認定機関を中心に概説する。
QS-9000/TS16949
米国の自動車メーカーBIG3(GM、フォード、ダイムラークライスラー)の自動車部品・材料供給者に対する品質システムの要求基準で、ISO9001:1994をベースに自動車業界固有の事項を付加したセクター規格がQS-9000であり、発行元はAIAG(Automotive Industry Action Group)。日本ではJABが認定機関となる制度になっているが、2006年12月14日をもって廃止されることが決定している。
その一方で、世界の自動車メーカーがよりグローバルに部品調達ができるようにするという観点から、ISO9001:2000 をベースにQS-9000よりさらに厳しい要求事項(欧州各国自動車業界要求事項)を加えて作られたのがTS16949である。この制度の認定機関は自動車産業界の連合組織であるIATF(International Automotive Task Force)で、審査登録機関の数を制限したり、審査員資格も極めて高度なものが要求されており、傘下のIAOB(International Automotive Oversight Bureau)が直接の認定業務を行う。
情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)
企業の情報資産を災害や犯罪などから守ることは企業存続の必須要件である。この規格はその観点からの情報資産を保護する仕組みとなっており、「機密性」「可用性」「完全性」で適切なリスク管理を実施し情報セキュリティ体制を確立・運用する。
この規格はそもそもBS7799-2をベースに作られたものだが、2005年10月14日にはISO27001として発行された関係から、現在移行期間中である。日本では従来は認定機関がJIPDEC(日本情報処理開発協会)のみだったが、JABが名乗りを上げており、今後の動向が注目されている。なお、2006年1月末時点(本誌調査)での認証件数は1,390件となっている。
その他の制度
労働安全衛生マネジメント規格であるOHSAS18001は、参加国の審査登録機関が合同で作成したコンソーシアム規格で、審査登録制度も基本的には参加国審査登録機関が独自に登録証を発行しているが、唯一オランダのRvAだけが認定を行っている。
また現在JABが認定を行っているか、承認されているセクター規格は航空宇宙産業向けのJISQ9100、医療機器(医療用具)メーカー向けのISO13485、さらには電気通信業界向けのTL9000などがある。
今後、審査登録制度が予定されている規格では、食品業界向けの食品安全マネジメントシステムであるISO22000(認定機関は厚生労働省、農林水産省、JABでシステム開発委員会を設置し検討中)、IT業界向けの品質マネジメントシステムであるISO20000(BS15000が2005年12月末にISO化されたもの。国内の認定機関はJABの予定)がある。
■ISMS適合性評価制度の運用体制
<アイソムズ 2006年4月号掲載>

