特集 ISOとは何か 新入社員のためのISOガイド2006

特集 ISOとは何か 新入社員のためのISOガイド2006

方針・目標の設定と管理

方針・目標の設定


前項のとおり、「方針」にはトップの会社に対する思いや狙いが込められ、事業計画や業務遂行の原動力となる。

ISOマネジメントシステムでは、この「方針」が目標を設定するための「枠組み」を与えるものであることを要求している。つまり、「方針」とは、それ自体が具体的な目標である必要はないが、簡潔な言葉であっても組織として進むべき方向が誰にでも理解できる内容となっているべきである。

その方針に基づき「目標」が設定されるが、注意したいことは実現可能な目標を設定するということである。現状を把握せず、経営者がその願望を現場に押しつけることは、意外とありがちである。

目標達成計画


目標が設定されたら、その目標達成のための計画を立案する。これは目標の一つずつをプロジェクトと考え、いかに成功させるかを計画することである。計画にあたっては「5W1H」を明確にする必要がある。

具体的には以下の点を考慮して計画を策定するとよい。

(1)計画を策定する過程ですべての責任者は関与しているか
(2)計画には責任・権限が定められ、資源、期限、優先順位が決められているか
(3)計画を持続させる手段が明確か
(4)計画を定期的に監視し、見直す手段があるか

具体例として、ISO14001における計画(ISO14001では“実施計画”という)を表に示す。

例えば、環境方針として「資源の消費量の削減」があるとすれば、目的を「廃棄物の削減」とし、具体的に測定可能な「目標」として「廃棄物の前年比20%削減」と設定する(ISO14001では全般的な到達点を「目的」、具体的なパフォーマンスを「目標」という)。この目標に対して、「廃包装材の分別収集により、段ボール、ポリスチレンをリサイクル化する」という実施手段を決定する。そして、実状調査や実際のリサイクル化の検討、そして計画実施時期などのスケジュールを決定し、計画の責任者を置いた上で実施する、という流れになる。

計画の管理


ISOマネジメントシステム規格では、目標達成計画をどのように策定し実施するかは、組織の判断に任されている。

計画の実行にあたっては、経営者から従業員に対して決意表明されることが望ましい。その際には人材面、財務面、技術面などにおけるバックアップを保証することで従業員に対する求心力も高まるだろう。計画を実施するにあたって従業員が疑心暗鬼を抱えたままでは充分な活動は見込めない。そして計画の責任者は、計画の適切な運営管理によって目標が達成できるよう常に配慮する。

その上で、全員参加で目標達成に向け、計画に従って行動することが組織の一員としての重要な責務となる。

環境実施計画の例

■環境実施計画の例

<アイソムズ 2006年4月号掲載>

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