特集 ISOとは何か 新入社員のためのISOガイド2006

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マネジメントシステムの文書化

文書化の意義


マネジメントシステムの運用には、様々な「文書」を準備する必要があり、この作業を「文書化」という。ひと昔前は、ISO認証取得イコール「文書化」というイメージがあったほど、マネジメントシステム構築の大きなポイントといえる。

マネジメントシステムの文書化には様々なメリットが考えられる。例えばマニュアルがあれば、何を何のために行うのか理解できる。また作業手順書があれば、その作業を皆が同じ手順で確実に行える。つまり業務の「標準化」を図ることが最大のメリットだろう。

また、伝達事項が確実に伝わること、サインや捺印などにより責任の所在が明確になること。さらに文書化することで今まで見えなかった問題点が浮き彫りにされ、業務改善につながることもある。

しかし、逆にデメリットもあり得る。先に書いたように、ISO認証取得イコール「文書化」というイメージどおり、あらゆるものを文書化した結果、文書が激増したあげく、誰も読まずに文書本来の機能をなくし、ひいてはマネジメントシステムが「形骸化」する要因となることもある。

ISOマネジメントシステム規格は、そのような弊害を防ぐために規格改訂ごとに文書化要求が削減される傾向にある。しかし、マネジメントシステム運用のために文書化は絶対に必要なものである。弊害を防ぐためには文書化が必要なもの、必要でないものを明確にしておくことが文書管理の基本といえるだろう。

文書体系


ISOマネジメントシステムでは、一般的に図のような構成で文書が作成される。

(1)マニュアル:方針、目標、マネジメントシステム運用のための手順や参照先を記載した文書
(2)規定:マネジメントシステムの運用においてマニュアルを補完した社内のルール、手順を規定した文書
(3)手順書:マニュアル・社内規定を補完する具体的な作業手順などの文書
(4)記録:要求事項や規定どおり作業を行ったことの証拠

上記はあくまで一般的な例であり、必ずしもすべてがこのとおりに作成されているわけではない。また最近は文書体系のスリム化を図る企業も多く、例えばマニュアル1冊にまとめてしまうなど、企業規模や業務に合わせたムリ・ムダのない文書化が主流となっている。

記録


ISOマネジメントシステムでは、様々な記録を残すことを要求している。記録は計画されたプロセスを確実に実施した証拠となる。また不具合の発生や計画どおりの結果が得られないなどの問題が発生した場合に発生原因を究明し、マネジメントシステムの改善に重要な資料ともなる。

記録は日常的な作業であり、確実に記録を残す習慣を身につけることが、特に新入社員にとっては文書化入門の第一歩といえるかもしれない。

文書体系図の例

■文書体系図の例

<アイソムズ 2006年4月号掲載>

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