特集 ISOとは何か 新入社員のためのISOガイド2006
品質マネジメントの原則
品質マネジメントとは
品質マネジメントとはISO9000の定義によれば「品質に関して組織を指揮し、管理するために調整された活動。参考:品質に関する指揮及び管理には、通常、品質方針及び品質目標の設定、品質計画、品質管理、品質保証及び品質改善が含まれる」とある。その品質マネジメントを実現するための基本的原則を述べたのが八つの原則で、別の言い方をすれば会社の運用規則の上位概念として「理念」などがあるのと同じように、品質マネジメントのための組織の基本的な大きな枠組み・方針と思えばいいのではないだろうか。
八つの原則
品質マネジメントの原則は、箇条書きにすると以下の内容である。
原則1:顧客を重視する組織
原則2:リーダーシップ
原則3:従業員の熱意ある参加
原則4:プロセスアプローチ
原則5:マネジメントへのシステムアプローチ
原則6:継続的改善
原則7:意思決定に向けての事実に基づいたアプローチ
原則8:供給者との互恵関係
(注:本稿ではTC176の「ISO9000: 2000支援文書」である「品質マネジメントの原則」の訳文に基づいている)
原則の内容
原則1―組織は顧客があってはじめて存在する。そう考えれば顧客のニーズを理解し、顧客満足を実現し、期待する以上のものを組織が提供することが必須となる。
原則2―リーダーには組織の理念と方向性を確立し、その目的を達成するために従業員が熱意を持って参画できる環境を整え、運用する指導力が問われる。
原則3―組織のパワーを発揮し、組織を発展、拡大させる原動力は従業員であり、かつ積極的に参画することが望まれる。そうなるための具体的施策の実施が重要なポイントになる。
原則4―ISO9001の「0.2 プロセスアプローチ」の考え方の原点である。組織が効果的に機能するには、数多くの関連し合うプロセスを明確にし、運営管理することが重要である。
原則5―組織の目的に向かって相互に関連し合うプロセスを一つのシステムとしてとらえ、それらを運営管理することで、有効性及び効率の向上を図ることを意図している。
原則6―日本のお家芸である「KAIZEN」が、ISOで採用された典型。改善活動は組織の不変の目的だ。
原則7―意思決定は重要であり、それはデータと情報の分析に基づいたものであることを述べている。誤った意思決定は組織を破滅に追い込んでしまう。
原則8―組織と供給者は相互に依存した関係にあり、緊密な相互関係を築くことで両者ともWIN-WINの関係になることを示唆している。
なぜ8原則が必要か
組織(企業)が将来にわたって生き残っていくためには、その活動の質を高め、顧客から評価・信頼されてはじめて可能になる。そのための基本原則を述べているが、適用方法はあくまで組織ごとに考えるべきだろう。
■品質マネジメント原則の位置づけ
<アイソムズ 2006年4月号掲載>

