特集 ISOとは何か 新入社員のためのISOガイド2006

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ISO9001の狙い

品質マネジメントシステムの考え方


ISO9001には「品質マネジメントシステム―要求事項」という副題がついている。では品質マネジメントシステム(以下、QMS)とは何のことだろう。規格自体がモノである製品の品質保証から出発したことは歴史の項で説明した。それが2000年版で「製品」の定義をサービスも含む広い意味に拡大し、さらに従来からあったPDCAサイクルの要素を入れて継続的改善をし、「プロセス」を重視した組織活動のマネジメントシステムへ変化している。

したがって「序文」にも書かれているように、品質保証という言葉は品質マネジメントシステムに置き換わり、製品・サービスの品質保証に加えて、顧客満足の向上も目指す組織のマネジメント規格になった。言い換えれば「製品やサービスの提供を通じて、顧客満足を向上させるため、品質に関する方針・目標を定め、その目標を達成するための仕組み(システム)」を作ることである。

「仕組み」の具体内容


その仕組みの具体的内容であるが、製品・サービスの質の向上を目指していることは確かだが、もう少し拡大して考えれば、それはベーシックな製品品質だけでなく、仕事のやり方(プロセス)の質、従業員の質、固有技術・手法の質、経営のやり方の質など、会社経営を構成する要素の質のほとんどを含んでいるともいえる。これらの要素を通して組織の品質が確保されるので、それらがマネジメントシステムの管理対象となる。ISO9001の要求事項の章立て、条項がそれを示している。

QMSの運用目的


運用目的は、システムの継続的改善を通じて「顧客満足の向上」を図ることにある。組織が顧客満足や顧客のニーズに応えるためには、顧客ニーズに関する情報を吸い上げ(インプット)、製品やサービスさらには会社自体の質にそれを反映して提供(アウトプット)する必要がある。このインプットをアウトプットに変換することをISO9001では「プロセス」と呼び、このプロセスを継続的に改善し、顧客ニーズに応えることが運用の狙いである。

そのためにはPDCAサイクルを繰り返して回し、継続的改善を行い、その結果として顧客満足が得られることで会社が存続し、それを繰り返すことによって会社の質も高まっていくということが目的である。

なお、PDCAサイクルについては別項に記す。

ISO9001認証取得とは


QMSを自組織で構築し的確に運用していたとしても、それは何をもって証明できるのだろうか。ISO9001には「自己宣言」という方法も書かれているが、維持するには膨大なエネルギーが必要となる。それを別の形、というより客観性を持って証明するのが審査登録機関という第三者による認証取得である。

どちらを選択するかは組織の判断だが、組織構成員に対する求心力や自信を与えることなどを考え合わせれば取得の意義が理解できるだろう。

品質マネジメントシステムの管理対象:会社の質

■品質マネジメントシステムの管理対象:会社の質

<アイソムズ 2006年4月号掲載>

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