特集 ISOとは何か 新入社員のためのISOガイド2006

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ISO14001の歴史

ISO14001誕生


地球規模での環境問題に対する関心と持続可能な開発の問題について討議するため、1992年6月にブラジル・リオデジャネイロで「地球サミット(国連環境開発会議)」が開催された。同会議では「環境と開発に関するリオ宣言」が採択され、行動計画である「アジェンダ21」などが合意されている。

この地球サミットを産業界として成功させるために、世界のビジネスリーダー50名からなる「持続可能な開発のための経済人会議(BCSD)」が創設された。BCSDは“持続可能な開発”の諸局面について分析を行い、ビジネスにおける持続性のある技術の導入・推進のため、環境マネジメントの国際規格が重要な手段となり得ること、また製品・サービスのライフサイクル分析に何らかの規格化作業が必要であることなどの理由から地球サミット開催に先立ち、ISOに対して環境マネジメント規格の国際標準化に取り組むよう依頼した。

依頼を受けたISOはIECと共同で1991年にアドホックグループ「環境に関する戦略諮問グループ(SAGE)」を設置、翌1992年の地球サミットにおいて環境マネジメントの国際規格策定に着手することを発表した。

1993年2月には環境マネジメント規格専門委員会「ISO/TC207」を創設。SC1~SC5まで規格別に分科会を設置し、一連の規格群を「ISO14000シリーズ」として規格策定作業に入った。

一方、欧州では環境マネジメントに関する法律「EMAS(Eco-Management and Audit Scheme)」が1995年から運用されることが決まっていた。

ISO14000シリーズの中核となる環境マネジメントシステム規格「ISO14001」は、このEMASとの整合化を一つの焦点として議論が進められ、英国規格であった「BS7755」をベースに規格策定作業が進行した。

その結果ISO14001は1996年9月に発行、日本においても同年10月に「JISQ14001」として発行されている。

ISO14001の普及


ISO9000シリーズ同様、第三者審査登録制度をともなうISO14001は、「欧州がISO14001を取引条件にする」という噂がまことしやかに流れ、特に日本においては輸出産業である電気・電子業界を先頭に認証取得が活発化した。またその後、大手メーカーは供給者に対してISO14001認証取得を調達条件とするようになるが、これが中小企業へのISO14001普及の端緒となった。ISO14001が俗に「グリーンパスポート」と呼ばれた時代の始まりである。

しかし、その後の認証取得傾向はむしろサービス業に向かい、取引条件としてよりも企業の社会的責任として環境活動を展開するためのツールとして普及している。結果、日本におけるISO14001普及は各国の追随を許さず、現在では約2万件という世界第1位の認証件数を獲得するに至っている。

現在、ISO14001は2004年に改訂版として「ISO14001:2004(JISQ 14001:2004)」が発行されている。2004年版は消費者をはじめとした社会全体から環境に配慮した活動を行っていると企業が評価され、選ばれる時代を象徴し、より提供する製品・サービスへの環境配慮を強調した内容となっている。

環境マネジメントにおけるISOと他規格、基準の動向

■環境マネジメントにおけるISOと他規格、基準の動向

<アイソムズ 2006年4月号掲載>

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