特集 ISOとは何か 新入社員のためのISOガイド2006

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ISO14001の狙い

環境マネジメントシステムとは


「環境マネジメントシステム」を要約すれば“原料の調達、生産、販売、サービス提供、リサイクル、環境にやさしい製品開発など、様々な組織の活動を通して環境に及ぼす影響を評価・測定し、環境にやさしい活動となるよう継続的に改善を進める仕組み”といえる。

品質マネジメントシステムの対象が、製品・サービスの「質」であったことに対し、環境マネジメントシステムは組織活動、製品・サービスの提供にともなう「環境への影響度(環境負荷)」にスポットを当てている。

「環境側面」と「環境影響」


ISOマネジメントシステム規格には、一般に耳慣れない用語が多く登場する。ISO14001においては「環境側面」と「環境影響」がその代表であろう。

われわれが日頃、何気なく行っている組織内の諸活動は、多かれ少なかれ環境に何らかの影響を及ぼす側面を持っている。例えば、各企業は製品・サービスを提供する上で多くの電力を使用する。電力はそのほとんどが石油、天然ガスなどを燃やして作られる。つまり電力を使用することが天然資源の枯渇原因となり、また電力を作る過程で発生する二酸化炭素は地球温暖化をもたらすという結果につながっている。

「環境側面」と「環境影響」は、この関係を意味するものである。「環境側面」とは、“環境に何らかの影響を及ぼす原因となるもの”であり、「環境影響」は“環境側面によって引き起こされる結果”である。

この場合、電力の使用という「環境側面(原因)」が天然資源の枯渇及び地球温暖化という「環境影響(結果)」を引き起こすということになる。

そのように考えると、組織活動や製品・サービスの提供がいかに様々な影響を環境に与えているかがわかると思う。

ISO14001運用の目的


ISO14001運用の目的は、「環境側面」を管理して環境に与える影響を軽減していくことにある。

本来ISO14001は組織活動、製品・サービスの環境負荷の低減という環境パフォーマンスの改善を実施する仕組みが継続的に運用・改善される環境マネジメントシステムの構築を要求する規格である。しかし、1996年版の要求事項に曖昧な記述があったこと、また環境負荷の少ないサービス業に普及したことなどから事業所内の組織活動に特化した、いわゆる「紙・ごみ・電気」に焦点を当てた取組みが広がっていた。

ISO14001:2004では、その改訂にあたり事業所内の組織活動のみではなく、組織が提供する製品・サービス、つまり企業の本来業務の環境影響を重視することを明確にした。

2005年2月に「気候変動に関する枠組条約の京都議定書」が発効され、地球温暖化防止・環境保全活動に対する社会の関心が一層高まっている。企業は自身の活動を維持向上させながらも、一方では企業活動による環境への影響を軽減するため一層レベルの高い配慮が求められる。今後、ISO14001の運用は環境負荷の軽減にとどまらず、企業経営そのものの改善に結びつけることも視野に入れておく必要があるといえる。

環境側面と環境影響の例

■環境側面と環境影響の例

<アイソムズ 2006年4月号掲載>

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