特集 ISOとは何か 新入社員のためのISOガイド2006
ISO14001のPDCAサイクル
Plan -計画-
ISO14001の「Plan(計画)」は、方針・目標の設定に先立ち、環境側面の特定・評価(環境アセスメント)から始まる。これはISO9001と異なる特徴である。
最初に各部門でどのような活動の要素や製品・サービスの機能が環境に影響を及ぼすのか、環境側面と環境影響を調査する。ここで抽出した環境側面をすべて管理することは困難であるため、ある基準(量、影響度、リスクなど)で評価して絞り込む。
その結果、絞り込まれた環境側面を「著しい環境側面」という。
次に、経営者が表明した環境方針ならびに環境アセスメントの結果及び関連法規制などを基に、達成すべき環境目的・目標を設定し、達成計画を策定する。達成計画は、どの部門で、誰が、何を、いつまでに、どのように行うのかを明確に計画したもので「環境実施計画」という。
Do -実施及び運用-
「Do(実施及び運用)」は、定められた環境目的・目標に向けて、特定された著しい環境側面に対して具体的な目標達成活動を実施していく。そのためには確実な活動体制の構築が重要となる。
活動体制は、組織で働くすべての人(請負者も含む)を対象に環境活動の重要性を自覚させることが基礎となる。特に著しい環境側面の原因となる可能性を持つ作業を実施する人に対しては適切な教育・訓練や経験によってその仕事を行う力量を確実に持たせる。
Check -点検-
「Check(点検)」では、環境目的・目標、管理項目に対して、監視・測定を行って特性を把握し、環境パフォーマンスを評価する。そして得られた結果やデータから環境パフォーマンス改善のため手順や計画の見直しにつなげていく。
特に環境法規制値のクリアは、企業の社会的責任としても重大な問題であり、クリアできていない場合は早急な対策が必要である。
さらに「Check」でもっとも重要となるのが内部監査である。要求事項への適合はもちろん、環境実施計画の進捗、手順の適切性、システムの有効性などを中心に計画的に監査を行う。マネジメントシステムを生かすも殺すも内部監査次第である。規格要求事項の範囲にとらわれずに実施することが望まれる。
Act -改善-
「Act(改善)」では、「Check」の結果を経営者に報告し、改善指示をもらう。この経営者によるシステムの見直しを「マネジメントレビュー」という。マネジメントレビューには 内部監査の結果、法規制などの順守状況、環境パフォーマンス、環境実施計画の達成度、さらに管理責任者から改善提案などが報告される。
これら情報から経営者は目的・目標の変更、マネジメントシステムの改善の必要性について評価し、決定する。その決定に基づき、必要に応じて目的・目標は変更・修正され、マネジメントシステムはよりよい環境パフォーマンスを得られるよう継続的に改善されていくことになる。
■ISO14001:2004 環境マネジメントシステムのモデル
<アイソムズ 2006年4月号掲載>

