特集 ISOとは何か 新入社員のためのISOガイド2006
ISO14001の効果
コスト削減~リスク管理まで
ISO14001の運用によって得られる効果としては、以下が期待できるだろう。
(1)コスト削減
すべての組織で“環境影響あるところコスト発生あり”という原理が成り立っている。したがって、環境目標の達成は、最終的にコストへの効果も期待できる。例えば、省エネ、省資源は直接経費削減に寄与し、製品の軽量化や部品点数削減は材料費、加工費、運搬費などの低減につながってくる。その他の事例も考えてみて欲しい。前述の原理は成り立っているはずである。
(2)法規制への対応
現行法規制はもちろん、将来規制対象となる可能性のある環境管理や安全衛生へ対応する仕組みの基礎が構築でき、法規制の変更に対して速やかに対応できる。
(3)ビジネスチャンスの拡大
ISO14001が取引先の要求事項や取引条件となっているケースが多いことは前項でも述べた。しかし、それを前向きにとらえ、ビジネスチャンスを広げる機会として利用する方法も当然考えられる。また、環境負荷の軽減に取り組む企業としてイメージアップにつながり、新規顧客開拓にも有利なポイントとなり営業力が上がる。
さらに環境配慮製品の開発は、より消費者へのアピール度を向上させるだろう。
(4)リスクマネジメント
環境アセスメント及び緊急事態への対応準備により、潜在的なトラブル発生の防止、環境技術・ノウハウの蓄積、及び緊急事態の対応手順の準備などが可能になる。
(5)ステークホルダーへのコミットメント
環境リスク低減は、その企業を投資対象として有利な立場に置くことになる。ISO14001認証取得は、その企業が環境上の事故により操業停止に追い込まれたり、製品やサービスの供給停止に陥ったりすることはないという安心を与える。
また、地域社会とのつながりも重要である。ISO14001の運用を通して、地域環境へのかかわりを示すことにより地域社会からの協力、理解を得やすくなる。
仕事の基本と使命
組織のために働くすべての人が、PDCAサイクルを通じ、仕事のやり方を理解できるという効果が、上記に加えて得られることは大きいだろう。
また様々な環境にかかわる知識や環境技術を習得した従業員が増えることは将来の発展のかぎである環境ビジネスへ発展する可能性もある。
しかし、企業は経済活動だけでなく、その活動、製品・サービスが環境に及ぼす影響を自ら特定し、関連法規制、その他の要求事項を満たしつつ、継続的改善を図ることが重要となり、企業が社会的責任として地球環境保全に関して負う最大の使命であるといえる。
■ISO14001で得られる効果
<アイソムズ 2006年4月号掲載>

