特集 ISOとは何か 新入社員のためのISOガイド2006
様々な審査登録の形態
審査費用に対する合理的な審査方法、様々な規格の登場による単独審査から複数規格を統合した審査方法など、審査登録の形態も最近ではますます変化してきている。ここではその代表的な形態を説明するが、これらの名称はあくまで編集室によってネーミングされたものであることをお断りしておく。
統合審査・統合認証
統合マネジメントシステムといっても、概念的には二つのものが存在する。一つは複数のマネジメントシステムを取得している企業が、一つのマネジメントシステムとして構築・運用しているもの。もう一つは複数の事業所で1種類のマネジメントシステムをそれぞれ取得していたものを、全社統合し運用するという意味の二つである。ここでは便宜上前者を「統合審査」、後者を「統合認証」と呼ぶことにする。
「統合審査」は、品質、環境、ISMS、労働安全衛生などの複数の規格を、組織が一つのマネジメントシステムとして構築・運用している状況に対し、審査登録機関ではそれぞれの規格への適合性を統合した審査計画に従って確認する審査のことをいう。
一方「統合認証」は、一つのマネジメントシステムを全社統合して運用するもので、範囲内の各事業所のマネジメントシステムを同時期に一斉に審査することをいう。双方とも審査報告書及び登録証は各々のマネジメントシステムに対して発行されるが、最近では審査登録機関の責任のもと「統合」と名前を冠した登録証を発行するところもある。
グループ審査
複数の組織のそれぞれのマネジメントシステムを同時期に審査登録機関の審査計画にのっとり審査する方法であるが、一般的には一つのマネジメントシステムとしてまとめて審査するケースが多い。ただし、この審査方法には以下のパターンがある。
(1)類似のシステムを構築した業種や考え方を同じくする複数の組織が集団で受審するもの
(2)同じ経営者の傘下にある複数の組織が同時期に受審するもの
(3)同じ地域の複数の組織が集団で受審するもの
以上のような三つの審査形態のメリットとしては、審査にかかる工数(人件費、日数など)の削減、共通(統合)要素・部署にかかわる審査工数、審査員の交通費の削減、運用の効率化などがあげられる。
成熟審査
1996年に米国から内部監査の結果を活用した第三者審査の新たな方法の要望が出され、IAF(国際認定機関フォーラム)が検討したもので、「代替審査」⇒「WDI(Well Developed and Implemented ISO9001 Quality Management System=成熟審査)」へと名称は変化している。
この審査方法は、すでに品質システムの認証を取得し一定年数が経過した組織が、サーベイランス及び更新審査において、組織の内部監査の結果を利用し、第三者審査の部分と代替する部分の領域を分けることで審査工数、日数を減らし費用を低減しようという内容である。
■代替審査(概念図)
<アイソムズ 2006年4月号掲載>

